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いつの時代も頭の良い人だけが得をしてきました。
豊かな時代、うまくいっている時代はそれでもよかったのです。
頭が良くなくても、サボっていても、それなりに生きていける。
しかし厳しい時代には、生きるのが困難になります。
頭が良くなるためにはどうすればいいのでしょう?
がむしゃらに勉強する? ・・・いいえ、違います。
頭が良いというのは「物事の本質をつかめる」ということだからです。
効果的なトレーニング方法はあるのでしょうか?
『7日間で突然頭がよくなる本』は、そんな疑問を解決する「短期間で頭が良くなる秘策」が紹介されていました。
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7日間で頭がよくなるステップ
「哲学が自分を頭の良い人間に変えてくれた」と著者はいいます。
哲学のもっとも基本的なパワーが、まさしく「物事の本質をつかむ」なのです。
哲学的アプローチをマスターすれば、小手先のテクニックやすぐに忘れてしまう暗記ものの知識ではない、地頭・・・つまり本当に考える力を身につけることができます。
物事を本質をつかみ、それを表現する。
これが7日間のステップになります。
1日目:教養を深める
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物事の本質をつかむためには、そのものをいくら眺めていても答えは出てきません。
その物事を分析することが必要になってきます。
その時に求められるのが、対象になっている物事に関連する知識です。
たとえば、リンゴの本質を考えると・・・
赤くて、手のひらサイズで、世界中で見られる果物と知っていれば、まず何らかの分析はできます。
でも、それだけでは足りません。
リンゴが聖書に出てくる禁断の果実で、知識の象徴と知っていれば、さらにリンゴの姿が立体的になってきます。
また、ニュートンやウィリアムテルの逸話、セザンヌの絵、ビートルズのレコードレーベルやアップル社のロゴマークなども知っていれば尚良いでしょう。
こうした知識を持っていると、リンゴというものがどういう存在なのかがより鮮明になります。
物事の本質は一つです。
でも、その一つの本質をつかむには、いったんその物事の姿を相対化する(複数の姿を読み取る)必要があるのです。
自由な思考を手に入れる
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リンゴの例では、まず物理的、自然学的にリンゴというものを知り(色・大きさ・形・産地など)次に歴史、文学、時事に精通していることが求められます。
もちろん、もっといろいろな学問に精通していれば、それに越したことはありませんが、誰にでもできる頭の良くなる方法ということで最低限必要なのは、自然学(科学)、歴史、文学、時事の4つ。
しかも大学レベルの深い教養でなく、常識の範囲で構いません。
ただし、Aという質問にBという答えではなく、AとくればBだけでなく、C、D、E、F・・・と他の要素と有機的に関連させることのできる知識が必要になります。
そのためには読書をすること。
たとえば1冊の文学作品をきちんと読んでいれば、その作品の中の様々な要素が有機的につながり、広がっていきます。
そしてその作品を越えて、私たちの現実社会にもつながってくるのです。
主人公の気持ちと自分の気持ちを重ね合わせたり、作品の時代背景と自分の生きている現代を比べたり・・・・・・これが思考です。
したがって、自然学、歴史、文学、時事のそれぞれについて、何でもいいから本を
読みましょう。
こうした教養はリベラル・アーツと呼ばれます。
文法学、論理学、修辞学、幾何学、算術、天文学、音楽の七科目を指したことから、かつては自由七科と呼ばれていました。
現代では幅広く教養科目のことをリベラル・アーツといいます。
リベラルとは自由という意味ですから、人を自由にする科目という意味になります。
教養を深めると自由な思考が手に入る。
しかもそれは読書をするだけで成し遂げられるのです。
時事については読書だけでは足りないので、日々のニュース追う必要があります。
新聞・テレビ・インターネットなどのニュースで、世の中で何が起こっているのかをよく見極めましょう。
7日目の初日は、現時点での自分の実力の確認と、今後の計画を立てること。
読書やニュースを追う作業は、今後の人生で継続していくことが大切です。
2日目:基本的な概念を知る
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2日目は、物事の本質をつかむための分析ツールである哲学概念を見ていきます。
必須の概念は10個。(3日目にこの10個をじっくり学びます)
さらに!と思う場合は+αの20個の概念も知っておくといいでしょう。
本質をつかむために知っておきたい10個の概念
- カテゴリ-:物事を階層的に分類する
- 主観と客観:主観と客観に分けて考えてみる
- 時間と空間:物事を時間軸と空間軸の図表の上に位置づける
- イデア:物事には目に見えない本質がある
- 運動として捉える:静止しているものを運動の途中と考えてみる
- 弁証法:マイナスをプラスに変える発想をする
- 差異として捉える(否定弁証法):差異を重視する
- 構造主義:物事を構造の中でとらえる
- 因果関係:物事を原因と結果という関係の中で把握する
- 人間にとっての意味:人間にとってどのような意味があるのかという視点
プラスアルファの20個
- 普遍と特殊:普遍的な側面と特殊な側面に分けて考える
- 矛盾状態(撞着語法):物事を矛盾した状態にあると見る
- 現実と理想:現実の状態と理想の状態に分けて考える
- 上部下部構造:下部構造と上部構造の二段階構造でとらえてみる
- 観念と実在:観念という頭の中の世界と、実在という実社会の世界の二つを想定
- 限界(臨界)状態:何でも複数の物質が衝突した結果、臨界状態にあるととらえる
- 量より質:量と質の両側面に分けて考える
- 強度:種類だけでなく、インパクトの強さで分類する
- メタファー:何かに喩える
- 脱構築:解体して一からとらえ直す
- 記号:物事を記号として表現する
- 目的と手段(道具主義):目的と手段という関係でとらえる
- システム:物事を一つのシステムとしてとらえる
- 一元、二元、多元論:物事を一元的、二元的、それ以上の多元的な次元でとらえる
- 権力関係を見出す:物事の背後に権力関係を見出す
- 感情と理性:物事を理性的側面と感情的側面の両面からとらえる
- 存在論:物事を存在という視点からとらえる
- 意志を見出す:物事の中に意志を見出す
- 帰納と演繹:個別の事象から考えるか、一般原則から考えるか
- 規範としてとらえる:「~しなければならない」ととらえる
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