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死ぬまでに観たい!映画好きが本当に観るべき映画ベスト100【CUTの中の映画100選】

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CUT [DVD]

  目次

 

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アミール・ナデリ監督の『CUT』について

アミール・ナデリ監督の『CUT』という映画は、痛々しいまでに映画を愛している映画です。

主人公は映画監督の秀二。

彼の兄は秀二への映画製作のための資金提供で、やくざに金を借り死亡(彼の映画では資金を回収できなかった)。

秀二は借金返済のために殴られ屋をやることに・・・。

 

『CUT』で全編に描かれているシーンは2つだけです。

「映画のことをアジっている」か「借金返済のために殴られている」か

「金にまみれた表面だけ映画のふりをした偽の映画たちによって映画は抹殺されようとしている!」

 

「シネコンで作っている、あの金儲け主義のクソ野郎どもの手から映画を取り戻し、もう一度映画をよみがえらせてください!」 

 

「そのためには本物の映画を観ることです!」

 

デヴィッド・リンチ監督が映画を撮るのをやめてしまったのは、思い通りの映画を撮らせてもらえないから。

スポンサーに口を挟まれ、売れるためだけに手を加えられ、最終的には監督の意図とは全く違う映画が出来上がってしまう。 

 

資金提供した方は資金回収のためにヒットを狙うし、多くの人は娯楽映画しか観ないので、結局は娯楽映画ばかりが溢れてしまう結果に・・・。  

本当の映画を殺さないために、本当の映画を観てほしいという魂の叫び。

 

秀二は終盤で100発殴られますが、彼のすべてだった映画を思い、耐える。

100発殴られながら、100本の映画タイトルがインサートされていく。

殴られて死にかけているのは、秀二なのか、映画なのか。

そして、彼がラストに思ったのは・・・・・・あの映画でした。

 

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死ぬまでに観たい!映画好きが本当に観るべき映画ベスト100【CUTの中の映画100選】

秀二が選んだ100本の映画は、映画好きなら「死ぬまでに絶対観たい」と思えるものなのでご紹介しておきます。

※本当は102本。監督が勘違いしたのか、100本に絞れなくて入れてしまったのか、殴られて朦朧としている状態だから数え間違えたという演出なのか・・・のどれか。 

No.102:福祉(1975年)フレデリック・ワイズマン

ニューヨーク市ウェイヴァリー福祉センターを舞台に福祉行政のありようを描いた作品で、福祉の本質を浮かび上がらせた

No.101:水の中のナイフ(1962年)ロマン・ポランスキー

ヨットという閉ざされた空間を舞台に歪んだ男女の関係を大胆に描き出す、ロマン・ポランスキー監督初の長編作品

No.100~No.91

No.100:紅夢(1991年)チャン・イーモウ

完全に閉鎖された屋敷の中を舞台に、絶大な権力を持つ主人のもとで生きる女たちの愛と情念、その悲劇的な世界を赤い提灯を象徴的に使いながら華麗に描いた作品

No.99:風(1928年)ヴィクトル・シェストレム

不可視である自然現象「風」を可視化したサイレント映画

No.98:ピショット(1981年)エクトール・バベンコ

ブラジルの貧困の中を生きる少年たちの過酷な体験。感化院に暮らす10歳の少年ピショットを主人公に、そこで繰り広げられる悲惨な日々を無機的に描いた作品

No.97:ゴングなき戦い(1972年)ジョン・ヒューストン

かつてボクサーでもあったジョン・ヒューストンが栄光なき男たちの生き様をリアルに描いた作品

No.96:厳重に監視された列車(1966年)イジー・メンツェル

第二次大戦中のナチス・ドイツ占領下のチェコを舞台に、父の跡を継ぎ新米駅員となった青年が悲願の童貞喪失に向け奮闘するユーモラスな姿と、対照的に迫り来る戦争の影を鮮烈に描き出した作品

No.95:揺れる大地(1948年)ルキノ・ヴィスコンティ

シチリア島の漁村を舞台に本物の漁師たちを出演させ、ドキュメンタリータッチで撮影した作品

No.94:フープ・ドリームス(1994年)スティーヴ・ジェームズ

シカゴ郊外の貧困地域に暮らし、NBAのスターを夢見るふたりの少年の栄光と挫折をつぶさに捉えたドキュメンタリー

No.93:血を吸うカメラ(1960年)マイケル・パウエル

幼い頃から心理学者である父の実験材料にされ育ってきたマークはいつしか恐怖に満ちた人間の表情を撮ることに生きがいを感じるようになっていた・・・怪奇映画風の構成を持つ異常心理ドラマ

No.92:デカローグ(1989年~1990年)クシシュトフ・キェシロフスキ

旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10篇のエピソードからなる連作の人間ドラマ

No.91:怪談(1964年)小林正樹

小泉八雲ことラフカディオ・ハーンの怪談「黒髪」「雪女」「耳無芳一の話」「茶碗の中」を幻想的に映像化した作品

No.90~No.81

No.90:路(1982年)シェリフ・ギュレン

仮出所を許された囚人たち5人のたどる運命をそれぞれのエピソードで描いた作品

No.89:HANA-BI(1997年)北野武

追われる身の刑事とその妻の逃亡劇を、これまでの乾いた視点から一転、叙情的な描写で表現した作品

No.88:カンバセーション・・・盗聴・・・(1974年)フランシス・フォード・コッポラ

殺人らしき会話を耳にしたプロの盗聴屋が、やがて“自分も盗聴されている”という強迫観念に捕われていく様子を描いたサスペンス

No.87:親(1929年)清水宏、大久保忠素

親(1929年)清水宏、大久保忠素

捨て子だった少女が実父と再会する物語。簡易保険制度の宣伝用に松竹に製作を委託した短篇(35分/24fps/35mm/無声/白黒)

No.86:狩人の夜(1955年)チャールズ・ロートン

銀行強盗を企てた男が大金の隠し場所を告げぬまま吊るし首にされ、残された妻子の前に両手の指に「LOVE」「HATE」と刺青を彫った男が現れる・・・幻想的な美しい映像と狂気の伝道師を演じたロバート・ミッチャムの怪物的演技が高く評価された作品

No.85:ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年)ジム・ジャームッシュ

単身ハンガリーからニューヨークへやって来たエヴァは従妹のウィリー&悪友エディとともに奇妙な共同生活を始める・・・全編を通してモノクロで撮られた革新的なオフビート作品

No.84:マルメロの陽光(1992年)ビクトル・エリセ

現代スペイン・リアリズムの巨匠と評される画家アントニオ・ロペス・ガルシアが、マルメロの実をありのままに表現することに挑戦する姿を捉えたドキュメンタリー映画

No.83:イレイザーヘッド(1977年)デヴィッド・ リンチ

印刷工のヘンリーが以前肉体関係を持ったことのある女性から奇形の赤ん坊を生んだことを告げられ、彼女と結婚する羽目に・・・日々の生活の中で味わう悪夢を描いたデヴィッド・リンチ監督によるカルト・ムービー

No.82:霧の波止場(1938年)マルセル・カルネ

港の沖仲仕たちの間に君臨するボスと、周囲の反対を押して彼に単身立ち向かうボクサーくずれのチンピラたちを描いた作品

No.81:シシリーの黒い霧(1962年)フランチェスコ・ロージ

イタリアのファシスト政権とシシリーの独立義勇軍の争いの中で起きた殺人事件の真相をドキュメンタリータッチに描いた社会派作品

No.80~No.71

No.80:ジプシーのとき(1988年)エミール・クストリッツァ

ジプシー村の貧しい家に育った少年が、次々と悲劇に見舞われながら流浪していくさまを、現実と幻想、笑いと涙が入り混じるダイナミックな筆致で描いた作品

No.79:ラヴィ・ド・ボエーム(1992年)アキ・カウリスマキ

プッチーニのオペラ「ラ・ボエーム」で有名な、アンリ・ミュルジェールによる小説を、原作を台無しにしたプッチーニへの復讐をこめて映画化

No.78:密告の砦(1966年)ミクローシュ・ヤンチョー

オーストリアとの独立戦争に敗れ、砦に狩りこまれた義賊達が権力支配下の犠牲になっていく姿を描いた作品

No.77:ことの次第(1982年)ヴィム・ヴェンダース

製作上の問題で撮影が中断した映画撮影チームの当惑ぶりと混乱を、ロケ地であるポルトガルの海辺を舞台に描いた作品

No.76:道(1954年)フェデリコ・フェリーニ

サーカスの世界に憧れるフェデリコ・フェリーニ監督が、大道芸人のわびしい浮浪生活を描いた名作

No.75:Hole-洞(1998年)蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)

台湾映画界の俊英ツァイ・ミンリャン監督が手がけた異色の青春SFミュージカルコメディ

No.74:ナッシュビル(1975年)ロバート・アルトマン

大統領候補の選挙キャンペーンのためにナッシュビルに集まった総勢24人のミュージシャンの人間模様を描いた群像劇

No.73:女と男のいる舗道(1962年)ジャン=リュック・ゴダール

家庭を捨て、女優になる夢にも敗れ、娼婦に身を堕とした女・ナナの姿を12のエピソードで綴ったドラマ

No.72:マニラ・光る爪(1975年)リノ・ブロッカ

恋人を探してマニラを彷徨う青年フーリオが、絶望の淵へと追いつめられる様を描いた作品

No.71:フィツカラルド(1982年)ヴェルナー・ヘルツォーク

19世紀末のペルーを舞台に、冒険家フィツカラルドの見果てぬ夢をスペクタルに壮大なスケールで描いた大作

No.70~No.61

No.70:ペパーミント・キャンディ(1999年)李滄東(イ・チャンドン)

心がすさんだ男の人生の原点を探る人間ドラマ。現在から過去へさかのぼる大胆な構成を採用し、ひとりの男が破滅していった20年間の歩みが描かれた作品

No.69:ハラ(不能者)(1975年)センベーヌ・ウスマン

独立後のセネガルの現実を強烈にカリカチュアライズしたブラックコメディ

No.68:ブリスフリー・ユアーズ(2002年)アピチャートポン・ウィーラセータクン

ミャンマーからの不法移民たちが国境近くの森で過ごす自由な時間を、自然主義的な映像で描写した作品

No.67:スール その先は・・・・・・愛(1988年)フェルナンド・E・ソラナス

アルゼンチンの軍事クーデターを背景に、政治犯として5年間の監獄生活を送った主人公の苦悩と喜びの間でさまよう一夜を描いた作品

No.66:アントニオ・ダス・モルテス(1969年)グラウベル・ローシャ

殺し屋アントニオの雄壮な冒険を軸に、宗教と集落民問題に起因する生々しい人間の確執を描いた作品

No.65:美しき諍い女(1991年)ジャック・リヴェット

絵を描くことをやめ、南仏で妻と隠居生活を送っていた画家が、一人の女性と出会うことにより再び筆を執る姿を描いた作品

No.64:めまい(1958年)アルフレッド・ヒッチコック

高所恐怖症・曲がりくねった道・そっくりなふたりの女など、あらゆるところにめまいを感じさせる仕掛けが施されたサスペンス作品

No.63:カメラを持った男(1929年)ジガ・ヴェルトフ

都市と都市生活者の一日を、鮮烈な映像美と超絶的なモンタージュ技巧を駆使して綴る実験的ドキュメンタリー

No.62:ショック集団(1963年)サミュエル・フラー

精神病院で起こった殺人事件の真相を追うために1年間の訓練を受け、狂人として病院内に潜入する新聞記者を描いた作品

No.61:カッコーの巣の上で(1975年)ミロス・フォアマン

精神異常を装って刑務所での強制労働を逃れたマクマーフィーが、患者の人間性までを統制しようとする病院から自由を勝ちとろうと試みる物語

No.60~No.51

No.60:赤い河(1948年)ハワード・ホークス

広大な牧場を持った開拓者とその養子が、新たな商機への道行きの中で様々な局面に遭遇し、衝突しながら苦難を乗り越えていく姿を描いた西部劇

No.59:ヴァン・ゴッホ(1991年)モーリス・ピアラ

映画監督になる前は画家でもあったモーリス・ピアラ監督が、敬愛するゴッホの晩年の姿を描いた伝記映画

No.58:旅芸人の記録(1975年) テオ・アンゲロプロス

たったひとつの劇「羊飼いの少女ゴルフォ」を演じて廻る旅芸人一座の愛と裏切りの日々が、ギリシャ悲劇になぞらえて綴られる作品

No.57:アルジェの戦い(1966年)ジッロ・ポンテコルヴォ

アルジェリアの独立運動をニュース映像のように生々しく緊迫したドキュメンタリータッチで描いた戦争ドラマ

No.56:歴史は女で作られる(1955年)マックス・オフュルス

数々の貴族、富豪、有名人たちと浮名を流した美貌の舞姫ローラ・モンテスの流転の生涯を描いた作品

No.55:書を捨てよ町へ出よう(1971年)寺山修司

主人公の青年を中心に万引き癖のある祖母、ウサギを偏愛する妹など様々な人物と現在、過去、幻想のイメージが奔放に交錯する実験精神に溢れた作品

No.54:サタン・タンゴ(1994年)タル・ベーラ

恐るべき完成度の蠱惑的な映像詩。全12部構成7時間18分の長編作品

No.53:童年往事 時の流れ(1985年)侯孝賢(ホウ・シャオシェン)

台湾が激動した50年代から60年代を舞台に、少年・阿孝の視点からみた社会とそこで生きる家族を描いたホウ・シャオシェン監督の自伝的作品

No.52:少年(1969年)大島渚

実在の事件をモチーフにして日本縦断ロケを敢行。ロードムービー仕立てで日本の状況を鋭くえぐった問題作

No.51:浮雲(1955年)成瀬巳喜男

欲望の赴くまま自堕落な生活を送る男と、傷つきながらも彼から離れられない女の宿命を描いた物語

No.50~No.41

No.50:不安は魂を食いつくす(1974年)ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

外国人労働者の集う酒場で出会った初老の女性と若い男が孤独な魂を慰め合うように愛し合う姿を描いた作品

No.49:群盗、第七章(1996年)オタール・イオセリアーニ

オタール・イオセリアーニが祖国グルジアの歴史を寓話的に映像化した作品。現実と幻想、現在と過去が交錯する4つの時代を舞台に展開する奇想天外なストーリー

No.48:アッカトーネ(1961年)ピエル・パオロ・パゾリーニ

都会の底辺に生き、堕落した生活にあけくれる若者たちの姿を冷徹に描いた作品

No.47:楢山節考(1983年)今村昌平

信州の山深い寒村を舞台に、死を目前にした人間の生き方と本質を追求した名作ドラマ

No.46:自転車泥棒(1948年)ヴィットリオ・デ・シーカ

盗まれた自転車を探して街をさまよう父と少年の絶望的な一日を通して、貧困に打ちひしがれる庶民の現実を描いた作品

No.45:大砂塵(1954年)ニコラス・レイ

賭博場に現れた流浪のギター弾きとかつての恋人である女主人が、駅馬車襲撃犯と自警団の争いに巻き込まれていく姿を描いた色彩(トルカラー)西部劇

No.44:裸の島(1960年)新藤兼人

瀬戸内海の孤島で力強く生きる貧しいひとつの家族を全編セリフ無しという手法で描いた作品

No.43:チャイニーズ・ブッキーを殺した男(1976年)ジョン・カサヴェテス

マフィアに借金の返済を迫られ、その肩替わりに暗黒街のボスを殺すことを請け負う羽目になるクラブ・オーナーの姿を描いた異色のフィルム・ノワール

No.42:太陽はひとりぼっち(1962年)ミケランジェロ・アントニオーニ

都会に生きる男女の不確かな恋愛を前衛的に、ほとんど実験映画を思わせるような大胆な手法で表現した作品

No.41:突撃(1957年)スタンリー・キューブリック

軍に全滅させられたフランス軍内の反乱を描いた、スタンリー・キューブリック監督の異色反戦映画

No.40~No.31

No.40:砂の女(1964年)勅使河原宏

安部公房の観念的小説を前衛タッチで表現したシュールな人間ドラマ、痛烈な風刺作品

No.39:クローズ・アップ(1990年)アッバス・キアロスタミ

貧しい青年が映画監督で作家のモフセン・マフマルバフの名を騙ったとして詐欺罪に問われたという実際の事件を、裁判などのドキュメンタリー映像と劇的再現で構成した異色作

No.38:サンセット大通り(1950年)ビリー・ワイルダー

ロサンゼルス郊外の豪邸を舞台に、ハリウッドの光と影、サイレント映画時代の栄光を忘れられない往年の大女優の妄執と、それがもたらした悲劇を描いたフィルム・ノワール

No.37:木靴の樹(1978年)エルマンノ・オルミ

19世紀末の北イタリア、ベルガモの農村を舞台に、大地主の厳しい搾取のもとで貧しい生活を強いられながらも、大地とともに力強く生きる4家族の生活が描かれた作品

No.36:魚影の群れ(1983年)相米慎二

過酷なマグロ漁に生命を懸ける男たちとその家族の姿を描いた、吉村昭原作の同名小説を映画化した作品

No.35:サムライ(1967年)ジャン=ピエール・メルヴィル

アラン・ドロンの代名詞ともいえる一作で、拳銃を手にした一匹狼の孤独を日本の「サムライ」にたとえた作品

No.34:ケス(1969年)ケン・ローチ

ハヤブサと戯れることだけが生きがいの労働者階級の少年の姿を、叙情性と冷酷さが同居する鮮やかなタッチで描き出した作品

No.33:単純な出来事(1974年)ソフラブ・シャヒド・サレス

No.32:野生の少年(1970年)フランソワ・トリュフォー

18世紀末のフランス、アヴェロンの森で発見された文明を知らない少年が、周囲の暖かい眼の中で人間性に目覚めていく・・・ジャン・イタール医師の野生児のレポートを基に映画化された作品

No.31:レイジング・ブル(1980年)マーティン・スコセッシ

“レイジング・ブル”の異名を取った元プロボクシングミドル級チャンピオン、ジェイク・ラモッタの栄光と破滅の半生を描いた作品

No.30~No.21

No.30:羅生門(1950年)黒澤明

芥川龍之介の短編小説 「藪の中」「羅生門」を原作に橋本忍と黒澤明が脚色。平安時代の乱世で、ある殺人事件の目撃者と関係者が食い違った証言をするという姿を、それぞれの視点から描いた人間のエゴイズムを鋭く追及する作品

No.29:M(1931年)フリッツ・ラング

ベルリンを舞台に、連続殺人犯が警察と犯罪者たちに追い詰められる様を描いたサイコスリラー映画の始祖

No.28:野いちご(1957年)イングマール・ベルイマン

名誉博士号を受けた孤独な老医師が、式典会場に向かう間に遭遇したさまざまな出来事を通して、“生と死”を夢や過去と交錯させて描いた作品

No.27:大いなる幻影(1937年)ジャン・ルノワール

第一次世界大戦のフランスとドイツの戦いを背景に、ドイツ軍の捕虜になったフランス人の収容所生活と階級意識、彼らとドイツ人将校との国境を超える友情を描いて、人道主義的立場から鋭く戦争を批判した反戦映画

No.26:ビリディアナ(1961年)ルイス・ブニュエル

信教とブルジョワ社会のせめぎあいを通し、信仰の危うさに容赦なく迫る展開、そして毒気に満ちた内容に、1961年のカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞しながらも、バチカンから冒涜的な内容と激しい批判が出た作品

No.25:第三の男(1949年)キャロル・リード

第二次世界大戦後、アメリカ人ホリーは親友ハリーに会いにウィーンを訪れ、間もなく親友の死を知る。しかし、親友の死体を運んだという3人の男のうち、2人はわかったがどうしてもあと1人がはっきりしない。親友の死に不審を抱いた彼は・・・イギリス人作家グレアム・グリーンのオリジナル脚本を映画化した作品

No.24:恐怖のまわり道(1945年)エドガー・G・ウルマー

成功を夢見て去っていった恋人に会うためにハリウッドに向かう男がヒッチハイクしたことにより思わぬ運命に巻き込まれるサスペンス

No.23:プレイタイム(1967年)ジャック・タチ

米国人観光客と田舎者のユロ氏との不思議な交錯を描いた作品で、ジャック・タチが自らの集大成を目指して多額の資金を注ぎ込んだ野心作

No.22:イントレランス(1916年)D・W・グリフィス

現代編、バビロン編、ユダヤ編、中世編という4つの時代と物語を当時としては画期的な技法で描いた作品

No.21:グリード(1924年)エリッヒ・フォン・シュトロハイム

人間の貪欲が招く破滅の物語を徹底したリアリズムで描き出した人間ドラマ

No.20~No.11

No.20:戦火のかなた(1946年)ロベルト・ ロッセリーニ

ロベルト・ロッセリーニ監督による“戦争三部作”の第二弾。戦争の無情さ、真実を生々しく描き出した6話から成るオムニバス形式の作品

No.19:東京物語(1953年)小津安二郎

上京した年老いた両親とその家族たちの姿を通して、家族の絆、夫婦と子供、老いと死を描いた作品

No.18:極北の怪異(極北のナヌーク)(1922年)ロバート・フラハティ

カナダの北東部に暮らすイヌイットたちの生活を追った記録映画。「ドキュメンタリー・フィルム」という言葉がこの作品から生まれ、後の映像作家に大きな影響を与えた

No.17:アンドレイ・ルブリョフ(1966年)アンドレイ・タルコフスキー

ロシア美術史上、不世出の天才画家として有名なアンドレイ・ルブリョフの波欄に充ちた生涯を描いた作品

No.16:街の灯(1931年)チャールズ・チャップリン

盲目の花売娘のために奮闘するチャーリー。無償の愛を笑いと涙で描いた名作

No.15:少女ムシェット(1967年)ロベール・ブレッソン

アル中の父と病床の母を両親に持つ不幸な十四歳の少女ムシェットの受難の人生を冷徹に見つめるロベール・ブレッソン監督の問題作

No.14:キートン将軍(1926年)バスター・キートン

南北戦争のアメリカで、北軍スパイに機関車と恋人をさらわれた機関士が孤軍奮闘の末に取り戻す様を描いたスラップスチック・コメディ

No.13:裁かるゝジャンヌ(1928年)カール・テオドア・ドライヤー

イギリスの侵略からフランスを救った少女ジャンヌ・ダルク。彼女が宗教裁判により処刑されるまでの長い一日を描いたサイレント映画

No.12:大地のうた(1955年)サタジット・レイ

ベンガル地方の片田舎で暮す少年オプーを通し、人生と死、階級制度、インドの貧困と悲惨さを、痛切なシタールの調べと共に描き出した作品

No.11:戦艦ポチョムキン(1925年)セルゲイ・エイゼンシュテイン

1905年に起きた戦艦ポチョムキンの反乱を描いた作品。モンタージュという映像文法の基礎を確立させ、映像表現を飛躍的に向上させることになったサイレント映画

No.10~No.1

No.10:2001年宇宙の旅(1968年)スタンリー・キューブリック

アーサー・C・クラークの原作を基に、スタンリー・キューブリックが映像化したSF映画の金字塔

No.9:晩春(1949年)小津安二郎

北鎌倉に住む大学教授が、婚期を逃しかけているひとり娘を、寂しさをこらえながら嫁に出すという姿を描いた物語

No.8:捜索者(1956年)ジョン・フォード

南北戦争終結から3年後、放浪の末に兄の家を訪れたイーサンは、やがて兄一家がコマンチ族に殺害され、幼い末娘デビーがつれ去られてしまったことを知り、復讐と姪を奪還するための捜索の旅に出た・・・観る者の胸に哀しみの叙情を刻みこませる西部劇の傑作

No.7:サンライズ(1927年)F・W・ムルナウ

純朴な田舎の若夫婦の清い情愛を描いた感動的な寓話。路面電車が走る都会の街並みや葦に囲まれた湖に至るまで全シーンをセットで撮影し、視覚的表現を重視した芸術作品に仕上げた

No.6:蜘蛛巣城(1957年)黒澤明

ウィリアム・シェイクスピア原作による「マクベス」を日本の戦国時代に翻訳した作品。権力欲の強い主人公が妻にそそのかされ君主を暗殺したことから起こる悲劇を強烈な描写で描いた作品

No.5:月世界旅行(1902年)ジョルジュ・メリエス

砲弾型飛行船で月を訪れた探検隊が遭遇する神秘の世界を描いた作品で世界初のSF映画

No.4:アタラント号(1934年)ジャン・ヴィゴ

河や運河を上り下りする伝馬船の若い船長とその妻、狭い船内の息が詰まる生活に嫌気が差した妻はひとり憧れのパリへ赴く。夫は船の寝室で、妻は安宿のベッドで互いに思いを馳せる・・・29歳で夭折したジャン・ヴィゴ監督の遺作

No.3:雨月物語(1953年)溝口健二

戦国時代を舞台として琵琶湖畔に住む兄弟がたどる数奇な運命。上田秋成の「雨月物語」から2編を取り出して作り上げた幻想と怪奇とエロティシズムが一体となった作品

No.2:8 1/2(1963年)フェデリコ・フェリーニ

創作に行き詰まった映画監督の苦悩を現実と幻想を交えて描いた作品。ラストシーンの趣向は無数ともいえる作品に影響を与えた

No.1:市民ケーン(1941年)オーソン・ウェルズ

一代で全米最大の富を築いた新聞王ケーンの半生を回想形式で描いたオーソン・ウェルズ監督・主演の不朽の名作

 

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